こんにちは!Ciメディカル歯科衛生士のNです。
マスクをつける時間の長いシカジョの皆さん、なんだか最近「フェイスラインがぼやけている…」と感じることはありませんか?
ヘアサロンでピカピカの鏡の前に座った時や、友達と一緒に写真を撮った時、私は特にそう感じることが増えました。
口元に着目した新たな美容メソッドが益々進化中。

周知のとおり、喉仏の上にある舌骨や、その周囲の筋肉が下がってしまうと、二重あごや首のたるみの原因になります。さらに、老け見えだけでなく、ドライマウスやいびきなど健康面への影響もエビデンスが整っています。
口元のたるみの原因は、筋肉の衰えの他、コラーゲンやエラスチンの減少、紫外線、喫煙、ストレスなどさまざまなものが複合的に重なるため、一概に判断することは難しいもの。
けれど最近は、歯や口の機能が衰え始める状態を指す「オーラルフレイル」の予防的観点からも、引き締めや筋力アップに着目したエクササイズやメソッド、さらにそれを発信するクリニックやインフルエンサーがどんどん増え、対策の方法も多様化しています。
美容系の著書やアイテムも日々進化している今、あなたにぴったりの口元ケアもきっと見つかるはず!
サクサクよりもちもち派?若い人に広がる「口腔機能低下」。

そもそも、市場が活性化している一つの背景をご紹介します。
2022年に発表された、日本歯科医師会の意識調査によると、10代では48.3%、20代では40.6%と半数近くが、「滑舌の悪さ」や「食べこぼし」などの問題を経験していると回答。さらに、好きな食感ランキングでは、30代以降は「さくさく」が1位でしたが、10代と20代は「もちもち」が1位となり、若年層は食感も柔らか志向であることがうかがえました。
さらに、10代の48.3%は「食事で噛んでいると顎が疲れることがある」と答え、70代の2.7倍も「噛むこと」に課題が多いという驚きの調査結果が!
これまでは「口周りや舌の筋肉の衰えは加齢が主な原因」として、啓発対象は高齢者であったマーケットですが、ライフスタイルや食習慣の影響もあり、その対象がどんどん若くなっているんです。
皆さんはもちろん、周囲の方々や患者さんも「まだ若いから」と楽観視せず、口周りや舌を意識してケアしていきましょう!
【参照】日本歯科医師会「歯科医療に関する一般生活者意識調査」(2022年)
https://www.jda.or.jp/jda/release/cimg/DentalMedicalAwarenessSurvey_R4_11.pdf
美容業界でも話題の「舌トレ」、ここに注目。

そんな背景もありつつ、私、Nが改めて注目しているのが「舌」に特化した美容メソッドや団体です。ご自身でのチェックや患者さんとの会話のネタにもぜひ役立ててみてください♪

『舌が上がると顔は10歳若返る』
歯科業界では舌の重要性は長く指摘されていますが、こちらの書籍は美容的、整体的観点からまとめている点が特徴です。不勉強で、著者の内山友吾先生の名前は存じ上げなかったのですが、Youtube登録者数129万人の「美容整体のうちやま先生。」と聞いてびっくり!俳優さんやモデルさんへの施術や医院の経営サポートのご実績も豊富な先生です。
著者:内山友吾 出版社:西東社 発売:2025/04/24 定価:1,430円
https://www.seitosha.co.jp/book/9784791633685/

ミューイング (Mewing)
フェイスラインが美しいモデルのクリス-ウェブ 佳子さんが実践していると紹介してから世界的に話題に。イギリスの歯科矯正の専門医、マイク・ミュー先生が提唱したアゴと顔面の正常な発達を促進するトレーニング法や習慣です。舌は上あごにペタッとくっつくように収まっているのが正しい位置ですが、ミューイングではそれを意識的に行っていきます。仕事中や通勤中、料理中、運転中などいつでも実践でき、1週間くらいで顔に変化が出てきますよ!

『Let’s 調舌タイム』 一般社団法人 日本舌協会
歯科衛生士としてキャリアも長く、表情筋や舌のトレーニング、口育士として口腔育成サポートなどの情報を発信している高松舞さんが執筆された書籍です。ネーミングセンスや人を巻き込むパワーにも圧倒されます。高松さんが代表理事を務める一般社団法人日本舌協会の活動もぜひチェックしてみてください♪
著者:高松 舞 出版社:トキツカゼ出版 発売:2024/11/4 定価:880円(Kindle版)
https://www.amazon.co.jp/dp/B0DFV9HVV9
高齢者向けと侮るなかれ!Ciで買える口輪筋ケアアイテム。

口もとや頬の筋肉、表情筋を鍛えるトレーニンググッズは各メーカーがしのぎを削っています。もちろんCiメディカルのECサイトでも購入可能!ごりごりの美容系高級アイテムではなく、プチプラ高機能アイテムの品揃えには自信がありますよ~♪
【日本製】ENTRE(エントレ)

歯科医師が開発した、正しい呼吸と摂食嚥下のトレーニング器具。おしゃぶり のように口にくわえて使用し、舌の位置を整え、口腔周囲の筋肉を鍛えることで、誤嚥の防止や顔のたるみ改善などの効果が期待できます。
【日本製】リットレMP(マウスピース) 大/成人用

前歯と口唇の間に装着し、口を閉じた状態で引っ張る事により口輪筋を鍛える装置です。1回3分のトレーニングを1日2回することで、表情が明るくなると話題に!テレビを観ながらや、入浴タイムに使うのがおすすめ!
【日本製】とじろーくんM メディカル

口輪筋の閉鎖力を強化するトレーニング器具です。唇でマウスピースを挟み、お口を開閉するだけの簡単でシンプルな使用方法なので、お子様から高齢者、要介護者の方々にもお使いいただけます。
まとめ

ライフスタイルや食べ物の変化により、現代人の噛む回数は減っています。
噛む力が弱くなると、顔のたるみだけでなく、メタボやフレイル(健康と要介護状態の中間)になってしまうことも。さらに、舌は単に食物を噛んだり飲み込んだりするだけでなく、口腔内の感覚と筋力を利用して、姿勢やバランスを保つために重要な役割を果たしていることが分かっています。
舌に関連する筋肉を鍛えることは、血液循環の改善、自律神経の調整、免疫力の向上、若返りホルモン・パロチンの分泌促進などの効果があることもわかっていますし、精神的ストレスの軽減や脳へのよい刺激にもなります。
噛むことや舌の重要性を知って、健やかな毎日を過ごしましょう!