こんにちは。Ciメディカル歯科衛生士の藤田です。コミュニケーションが重要な歯科衛生士のお仕事。長くメンテナンスに通ってくださる患者さんも多いと思います。プライバシーを尊重し個室の歯科医院も増えてきていますよね。さて、患者さんから連絡先を渡された経験があるという話をしばし聞いたことがあります。患者さんなのでないがしろにも出来ないという声も。私が勤務していた歯科医院でもその様な議題がミーティングの議題にあがったことがあります。
今回は対応に困る患者さんについて、クレーム対応なども交えながらお話していきたいと思います。私の経験談が対策案の参考になれば幸いです。
みなさんのクリニックではクレーム対応はどうされていますか?カスタマーハラスメントなども問題となっていますが、医療機関におけるクレーマーのことを「モンスターペイシェント」といいます。クレーマーは悪いものと思われがちですが、うまく対応することで根強いファンになってくださることもあるため、しっかりと医院の課題として対応しましょう。
冒頭にあげた「患者さんから連絡先を渡された」。このような事例の場合、その場では断りにくいですよね。私が勤務していた歯科医院で新人の歯科衛生士がこのような経験をし、院長含め会議で話し合ったことがあります。院長から「当院では患者さんからのお誘いはお断りするようにしております」とお断りするようにしましょうという指示がありました。実際にはこの患者さんは次回から来院されなくなり、特に対策を実施することはありませんでしたが、その気がないのであればきっぱりとお断りするべきです。時には院長が助太刀しないといけない場合もあるかもしれません。トラブルにならないように対応を院内で決めておくとスムーズですね。

歯科医院でよくあるクレームとしては、以下の3つが挙げられるようです。
- 治療期間が長くて治療の回数が分からない
- 予約制なのに待ち時間が長い
- 受付やスタッフの対応が悪い
まずは「治療期間が長くて治療の回数が分からない」。このようなクレームにはどう対応すればよいでしょうか?
患者さんが不安に思う理由は全体像が見えないことです。重度の歯周病や多数歯のカリエスがある場合でも「全部で10回くらいかかりますよ」など、しっかり回数を伝えると1年かかっても通ってくださる患者さんは多いです。特に早くむし歯治療をしてほしいのに、歯石が多量に沈着し歯周病が重度の場合、歯周病の治療が完了しないとカリエス処置に進めない旨をしっかりと説明しておく必要があります。
痛みがある場合は主訴の解決が急務ですので、抜髄などの応急処置を行い、食事が出来ない場合はTecを作製し日常生活になるべく支障のないよう配慮が必要です。歯周治療が長期間かかる場合は、みなさんもお分かりの通り先に印象採得をしても不適合な補綴物しか作製出来ません。その説明を都度行っていきましょう。しっかりと説明することで患者さんも信頼し根気強く通ってくださるでしょう。
続いて「予約制なのに待ち時間が長い」。私が勤務していた歯科医院では治療時間が10分延長したらなぜ延長したのかをメモし、傾向と対策を話合うようにしていました。実際にこのようなクレームが多く院内の問題となっていたためです。
メモをして原因を全体ミーティング話し合っていくと、もちろん仕方のない延長もあります。その際はアシスタントや受付のスタッフが次の患者さんへ10分ほどお待ちいただく旨をお伝えしたり、他のユニットで治療が早く終わりそうな場合はアポイントを調整したりしていました。
メモを始めるとその日の予定にない治療を無理に進めていたりして、治療が延長する傾向が見えてきました。しっかりと対策を話し合うことで「この歯医者さんは待ち時間がないから通いやすい」と患者さんからの満足度は必然的に上がっていきます。

最後に「受付やスタッフの対応が悪い」について。こちらは実際に当時勤務していた歯科医院でもクレームとしてあげられていました。また子供の小児科を探す際に口コミを見ていると同じようなレビューを目にすることがあります。飲食店などでも店員さんの態度が冷たいと良い気はしませんよね。歯科医院に来院される患者さんは少なからず不安を持っています。痛い処置をされるかな、重篤な状態だったらどうしようなど、さらに対応に気を配らないといけません。
当時は礼節のセミナーをスタッフ全員で受け、お辞儀の角度や敬語などの講義を受けました。また偶然CAさんから礼節についてのお話を聞くことができる機会もあり、その中でクレーム対応を教えていただいたりもしました。日頃無意識で行っていた診察券や保険証などの渡し方などもブラッシュアップしました。また歯科医院はマスクをして対応を行うことが多いため表情が読みとりづらいですよね。自分自身が思っている以上に患者さんに怖いと感じさせてしまうことが多いそうです。マスクをしていても声で笑顔が伝わるようワントーン上げて話すことを「笑声」と教えていただきました。慣れるまで意識をしないといけないため、診療に追われおろそかになりがちなポイントですが、それが当たり前になれば大変なことではありません。
常に自分自身の対応が丁寧か、また他のスタッフの対応で気になる点があれば指摘し合える環境作りも大切です。

さて、今回はよくあるクレームについて対策を考えていきました。今回ご紹介したのはほんの一部ですが、何より大切なのはクレームを個人の責任にせず、院内全体の問題と捉え、話し合う場作りが重要です。クレーム対応を機に院内の環境を整え、患者さんの満足度向上と同時に、スタッフの働きやすさの向上の機会に繋げたいですね!