みなさんこんにちは。歯愛メディカル歯科衛生士の藤田です。
大企業は従業員も多く他部署に分かれ浅く広くコミュニケーションが大切だと、一般的なイメージがありますが、歯科医院では少ない人数でより濃いコミュニケーションが必要になります。
今回からシリーズで院内でのスタッフ間コミュニケーションについて考えていきたいと思います。
まず初回は歯科医師と歯科衛生士間のコミュニケーションについてです。
今一度コミュニケーションについて振り返る機会となりましたら幸いです。

パターン別、コミュニケーションの目的や方法
さて、歯科医師と歯科衛生士と言っても医院によって距離感は様々ですよね。
メンテナンスに集中している歯科医院では日々の診療中に歯科医師と逐一顔を合わせ治療に臨む時間は少なくなりがちです。
一方患者さんの口腔内を触ることが出来る歯科衛生士だからこそアシスタント業務を主とする医院も多いと思います。
それぞれのパターンに分けていきましょう。
【メンテナンス中心の歯科医院の場合】
フリーランス歯科衛生士が増えてきているとは言え、みなさんご存知の通り歯科医師の指導の下に歯科衛生士はメンテナンスを行います。
患者さんの情報共有を通して歯科医師と会話をする機会がゼロになることはありえません。
私が以前勤務していたクリニックでは患者カンファレンスの時間が設けられていました。
前日に翌日来院予定の患者さんのカルテチェックをする際に歯科医師に気になる点を相談したり、歯科医師からもレントゲンや歯周検査結果を見てアドバイスなどをしていました。
また月1で丸1日診療を休みにして院内ミーティングを行っていました。
その際に症例検討会を開催し、歯科衛生士が担当患者の中から気になる方を選定し、歯科医師と他の歯科衛生士から意見やアドバイスをもらう時間も同時に設けていました。
【アシスタント業務中心の歯科医院の場合】
歯科医師と一緒に診療を行っていくため、まさに「阿吽の呼吸」です。
信頼関係があるからこそ歯科医師も安心して治療に集中することが出来ますし、歯科衛生士もタイミングバッチリにアシスタント業務が出来ることにやりがいを感じている方も多いと思います。
アシスタント業務につく場合には、より事前の打ち合わせが重要になってきます。
例えば「まず麻酔をするので患者さんを誘導したら表面麻酔を置いておいてね」など細かい指示があると治療がスムーズに進み、患者さん・歯科衛生士・歯科医師、全員にとって無駄のないチェアタイムとなります。
急患の場合もゆっくりと打ち合せの時間は取りにくいですが、ある程度の治療の流れを予測し歯科医師から指示があるとスムーズに治療が進みますよね。
そのあたりは歯科医師の動きを見て歯科衛生士の方から指示を促していくのが良いかと思います。

能動的なアクションで効率的な治療につなげる
メンテナンス中心・アシスタント業務中心、どちらの場合でも歯科医師からの指示やアドバイスを受け身で待つのではなくこちらから質問をしたり、いくつか選択肢を考えておき、あとは選んでいただくのみ。といった下準備も円滑なコミュニケーションのコツです。
また新人歯科医師や新人歯科衛生士はまだ院内の環境にも慣れていないため、日常のたわいもない会話から人となりを知ったり、同じ趣味など共通の会話を見つけていくことも良いですね。
まとめ
歯科医師と歯科衛生士は立場が違いますが同じ歯科医療現場で働くプロフェッショナルとして目指すべきゴールは明確にしておくことも大切です。
最近では理念を掲げている医院も増えてきました。
常に心に留めておくものが共通にあると、多少意見が違うことがあっても立ち返ることが出来、とても良い指標になると思います。
立場が違っていても患者さんに対する熱い想いは常に持ち続け、これからも日々の診療に向き合っていただけたら幸いです。