企業で働く歯科衛生士のお仕事、現場からお届けします!
厚生労働省の調査では歯科衛生士の9割は歯科診療所に勤務しているとされています(※)。
一方で、病院や保健所、市町村、介護保険施設、歯科衛生士学校など診療所以外で働いている歯科衛生士もいます。
ただ、割合が少ないだけに、謎に包まれた存在と思っている方も多いのではないでしょうか。
中でも、メーカーや商社など「企業」で働く歯科衛生士の割合はわずか1%以下と、とてもミステリアスな存在です。
今回は、企業歯科衛生士のお仕事紹介の第三弾!
Ciメディカルの大阪営業所に勤務する藤原香里さんにお話を伺いました。
(※)参考:厚生労働省「就業歯科衛生士・歯科技工士及び歯科技工所」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei/24/dl/kekka2.pdf

大阪営業所:藤原香里さん
プロフィール:ふじわらかおり/歯科衛生士/大阪府出身。太成学院大学歯科衛生専門学校卒業/歯科医院勤務を経て、2022年7月株式会社歯愛メディカル入社、大阪営業所勤務。最近の楽しみはゴルフで、趣味は将棋。推しは将棋棋士の佐藤天彦先生で、「最近はもっぱら“観る将”です」。
歯科衛生士になったきっかけ
歯科衛生士になったきっかけは、シンプルに医療系の資格が欲しかったからです。
家族も特に医療系ではないんですが、看護師さんほどハードじゃなさそうという母の勧めもあり、大阪の太成学院大学歯科衛生専門学校で2年間学び、資格を取りました。
資格を取った後は、広く浅く勉強していくよりも、しっかり専門分野にフォーカスして勉強したい気持ちが強く、まず口腔外科が強い歯科医院に勤めました。その後に自費診療専門の歯科医院に転職し、その後は小児・矯正歯科、それから歯周病に強い歯科医院と4軒勤めました。勤務期間はクリニックによりますが、一番長いところで8年間ほど、短くて2年弱ほどです。

企業でライセンスを生かそうとしたきっかけ
もともと新しい商品がすごく好きなタイプなんです。Ciの直前に勤務した歯科医院が、新しい商品を導入しなくても安定しているクリニックだったこともあり、新しい商品に触れたいという思いが強くなっていました。
それまでも一つの専門分野をあるレベルまでクリアできたら次の分野にフェーズを変えていくかたちで、転職していたんですが、ふと、「販売する方に行けば常に新商品に触れられるし、知識も増やせるんじゃないか」と思い至ったんです。
新商品の取り扱いが多い企業に就職することは、自分の成長にとってとてもプラスになると考え、Ciメディカルの求人に応募しました。
その際、他の企業にも応募したんですが、採用面談の時に、当社代表である清水のエネルギッシュな印象に、「新しいことにたくさんチャレンジさせてくれそう」というイメージを持ったので入社を決めました。

営業職のお仕事とは?
私は営業部に所属し、主にCTやマイクロスコープ、口腔内スキャナー、チェアユニットなどを先生方にご提案してご購入いただくお仕事をしています。
また、自分が納品対応した歯科医院様や、ご成約いただいた歯科医院様からの追加の相談や問い合わせに対応したり、アフターフォローや修理などのために現地を訪問したりもします。
他には、大型機材にご興味のある先生方のところへ機材を持っていったり、ショールームにご来場していただいて商品のご案内をすることもあります。
それから、デンタルショーやメーカー研修などで国内外を問わず出張に行くことも多く、ハードな時ももちろんありますが、しっかり代休はいただいています。
ある日のスケジュール

一番得意な機械は?
IOS、口腔内スキャナーです。実は自分自身が嘔吐反射が本当にひどい体質で、印象材を憎んでいたくらいなんです。私が専門学校に通っていた頃はアルジネート印象とシリコン印象しかないような時代だったんですが、口腔内スキャナーを知った時は本当に救世主だって感じました。
あとは、過去に小児歯科に勤務していた際、拡大床のための印象採得の時などに、小さい子たちを私たち衛生士が「ごめんね、頑張って」って押さえつけながらアルジネート印象するっていうものすごく抵抗がありました。
口腔内スキャナーはそれを全部解決してくれる商品だと思っています。私は基本的に大型機器も含めて全商品オールマイティーに対応しますが、やっぱり口腔内スキャナーへの思いは格別ですね。
仕事をする上で大切にしていることは?
歯科医院勤務経験者として、現場寄りの営業でありたいと思っています。
営業職は働き方が不規則だと思われがちですよね。確かに先生方に突然のトラブルが発生して急な連絡が入ることもあります。ただ、なまじ現場にいた人間だけに、先生が困ってる顔が容易に想像できてしまい、可能な限り対応したいと思ってお仕事をしています。
それから、口腔内スキャナーとマイクロスコープって、正直、持っていなくても診療できてしまう機材です。でも導入したら、先生方の未来はこんなに面白いし楽になる、っていうことをどれだけ魅力的に提案できるかが、営業的な腕の見せ所と思っています。
大阪は土地柄もあって「お金かかるけど面白そうだからやってみたい」って考える先生方も多いので、口腔内スキャナーへの注目度は高くて、フィーバー状態ですね。私も関西の歯科医院様全てにIOS導入していただくという気概で取り組んでいます。

セミナーや体験会の開催や運営など、商品へ理解を深めてもらう工夫にも注力。
臨床のキャリアが生きていると感じること
専門用語もかなり多い会話の中で、先生方が何をしたいか、何を言いたいかをきちんと理解できる点は、これまでのキャリアが生きていると思います。
また、資格を持っているので、歯科医師指導のもとであれば実演できる点も大きいです。特に、口腔内スキャナーが初めてという医院様にはソフトウェアの説明ももちろん重要なんですけど、スキャナーを入れる角度や歯面との距離を実際に見てもらったり、具体的な質問にもしっかり答えられることが説得力と信頼感につながります。
臨床にいた時はiTero(アイテロ)やTrios(トリオス)など他のスキャナーも使っていたので、ソフトウェアの違いをリアルな現場目線で伝えられるのもアドバンテージです。
あと、自分が嘔吐反射が強いので、先生が一生懸命撮影している時に「先生、そこ反射点ですよ」とか、はっきり注意したりもできますね。

先輩から見た藤原さん
藤原さんはとにかく勉強熱心!確証に至るまでしっかり調べ上げる探求心には「敵わない」と思ってしまいます。
高額機器のご購入には先生方の納得感が大切ですが、藤原さんは学術的なデータ考察や提案力に長けているので、特にロジカルで論理的なタイプの先生の担当になることが多いです。
大阪ショールーム・原田
クリニック勤務と営業職の差は感じる?
どちらも行き着く先は患者様なので、転職を決めた時も違和感はありませんでした。患者さんの負担を減らすための「診療」が、患者さんの負担を減らすための「機器の販売」になったかたちです。歯科医院勤務の時はクリニックに通ってくださる方にしか対応できなかったのが、今はパイが拡大したというか、裾野が広がったイメージですね。

夢と目標
私は信念をもった先生方とお話しする機会が多いんです。
CTやIOSやCAD/CAM機械など、すごくこだわりを持って使っていて、最先端で色々なことにチャレンジしている先生たちとセミナーを開催したり、一緒にお仕事する機会が多くあります。今は、そういった先生たちとモチベーションを高めあっていきたい気持ちが大きいです。
新しい商品に対する知識を深めて、それを共有していきたいという、入社動機としてもっていた気持ちや目標をさらに突き詰めていきたいと思っています。

まとめ
いかがでしたか?企業で働く歯科衛生士は大変珍しい存在ですが、臨床現場では経験出来ないことに日々やりがいをもって取り組んでいます。
歯科衛生士のお仕事は多岐に渡り、歯愛メディカルでも歯科衛生士資格をもつ人は大募集中です。
歯科衛生士には歯科医院に雇用される他、フリーランスとしての道やさまざまな選択肢がありますよね。バリエーション豊かな進路や可能性を知って、皆さんの理想の働き方や将来的なビジョンの参考にしていただければ幸いです。
