歯科医師や歯科衛生士は体の歪みから慢性的に腰痛を引き起こしやすいと言われます。
診療中は前かがみで首を傾けた姿勢を取ることが多く、なおかつ長時間精密な手作業を
続けなければいけない職業だからです。
歯科医師や歯科衛生士にとって腰痛は職業病と言ってもよいくらい、
皆さん経験する代表的な痛みだと思います。
ただ、一口に腰痛と言っても日常生活に支障を来すような重い腰痛や、
足のしびれを伴うような腰痛に悩まされている方は、椎間板ヘルニアや、
坐骨神経痛など、治療が必要で場合によっては手術が必要なこともあります。
そんな場合は決して我慢せず、専門医の診察を受けるようにしましょう。
今回は、シーン別に効果が期待できる腰痛の対処法をご紹介します。
1.診療の合間やお昼休みに・・・
診察の合間に軽くストレッチをし、気分もリフレッシュしながら、診療に集中できるコンディションを維持しましょう。仕事終わりの疲労感も緩和されるはず。
<簡単にできる、猫背改善ストレッチ>
- 立った状態で、片方の手のひらを上に向ける
- 肘をしっかりと伸ばし、耳の高さくらいまで横に上げる
- 小指側を壁に当て、もう一方の手の方に向かって体をひねる
- 手のひらから腕にかけて、ピリピリとしたしびれを感じたら、そこで30秒間キープ
- 腕を下ろし、反対側も同じように行う
- ストレッチの目安は、30秒キープ×1セット
意識せず生活していると、すぐに猫背になってしまうので、できれば1日に3~4回取り組むのが理想的です。
ストレッチのコツは、ゆっくりと深呼吸をしながら行い、腕を真っすぐ、耳の高さまで上がっている状態をキープすることです。猫背改善ストレッチは、短時間でも腰痛対策に効果的です。
もしも、痛みを感じ肘が曲がりそうになったら、体をひねる角度を緩め、無理しない程度にストレッチを行いましょう。
2.週末にしっかり腰をリフレッシュ!翌週も元気に乗り切るために・・・
待ちに待った週末。美味しいものを食べたり、お出かけしたり、気分も体もリフレッシュしたいですよね。でも逆に疲れて、翌週に影響があるような週末の過ごし方は避けたいもの。
いつもよりちょっと時間をかけて、温浴ストレッチで酷使した腰をリセットしてあげましょう!
<おすすめの温浴ストレッチ>
- ぬるめのお風呂に入る
<ポイント>
・心臓の高さまで浸かる
・温度はぬるめに(38℃~41℃)
・10~20分入る
心臓の高さのお風呂に入ると、水圧によるマッサージ効果が期待できます。
ぬるく感じる温度(38℃~41℃)でお風呂に入ると、副交感神経が優位になり、全身の筋肉がリラックスモードになります。
10分~20分入ることで血液循環もアップし、腰痛改善につながります。
42℃以上のお風呂に入ると、交感神経がオンになり筋肉がこわばるため、腰痛や不眠の原因になりがちですので注意しましょう。 - 入浴剤を入れる
<ポイント>
・炭酸ガス系
・保温効果が高いもの
・ラベンダーや柑橘系がおすすめ
高濃度炭酸ガスが入っている入浴剤は、炭酸ガスの効果により体が芯から温まります。ぬるめのお湯と合わせる事で、腰痛や疲労回復に効果的です。また、ラベンダーや柑橘系の香りは気分を落ち着かせる効果があり、安眠したいときや、お風呂でゆっくりしたいときにおすすめです。 - バスタブの中で正座をする
<ポイント>
・大腿直筋(もも前側)がほぐれます
・腹筋や背筋が使われ、姿勢が良くなります
正座をすることで大腿直筋がしっかりと伸びて膝を伸ばしやすくなります。大腿直筋が固いと膝が伸びにくく、腰が落ちて負担のかかる姿勢になります。正座をすることで背中や腹筋がしっかり使われて、姿勢も良くなり腰痛改善に効果的です。浴槽内は水の浮力があり膝の負担が少なく、膝を伸ばすのが辛い方にもおすすめです。
3.定期のメンテナンスで慢性的な腰痛の予防を!
定期的に整体を受ける方も多いと思いますが、整体を受けることで得られる効果として、
- 筋肉がほぐれ血行が良くなる
- 代謝が良くなる
- 姿勢が良くなる
ということが言われます。どれも腰痛の解消に有効な効果ですよね。
歯科医師や歯科衛生士は日常的に体の歪みを引き起こしやすい職業ですので、
プロによる施術で体のバランスを整え、腰痛が起こりにくい体を目指してはいかがでしょう。
※整体と呼ばれるものは様々な施術を含んでいますが、一般的に民間療法を指すことが多いです。カウンセリングがしっかりとして、自分悩みに合った施術をしてくれるサロンを見つけましょう。
まとめ
歯科医師や歯科衛生士は職業上、体の歪みが伴いやすく腰痛に悩む方が多い職業です。
仕事のパフォーマンスを維持するために、今回ご紹介した対処法を参考にしてみてはいかがでしょう。なお、繰り返しになりますが、重い腰痛は我慢せず専門医の診察を受けるようにしましょう。