山梨県勝沼町で甲州のポテンシャルを
世界に発信する『グレイスワイン』。
今や日本国内のみならず世界で注目されている日本ワインですが、そのブランド確立を目指して牽引し続けるワイナリーの一つが『グレイスワイン』です。日本固有の品種「甲州」を世界に向けて発信し、コンクールや評価誌において数々の賞を受賞。いまや、日本を代表するブランドとして知っておくべきドメーヌです。
醸造を手掛けるのは5代目三澤彩奈さん
創業は明治期。日照時間日本一の山梨県、明野地区に三澤農場を拓き、欧州系品種のブドウと日本の伝統品種・甲州の垣根栽培に取り組んでいます。
造りの責任者は、仏留学の後、海外の多くのワイナリーで研鑽を積んだ三澤彩奈さん。日照量や排水性、昼夜の寒暖差など良質なブドウ栽培の本質的な条件を備えた畑で、丁寧な作業を貫き収穫した甲州を醸しています。日本ワインの枠に囚われず、存在感のある味わいを表現する手腕は世界的にも注目のマト。
ワインと共に生きる人々から学んだ姿勢
「勝沼ではお酒といえばワインで、ふだんの食事のときもワインです。私が子どものとき、地域の大人は湯のみでワインを飲んでいましたね」と話す、ワイン醸造家で５代目当主の三澤彩奈さん。幼い頃よりワイン造りに親しみ、甲州という品種に人生を賭ける祖父と父の二人の男性の姿を見て育ったといいます。「女が蔵に入るもんじゃないという雰囲気」を振り切って単身渡仏すると、ボルドー大学ワイン醸造学部にて取得できるDUAD（ワインテイスティング適正資格）取得し、さらにブルゴーニュの専門学校にも通い、2006年フランス栽培醸造上級技術者資格を取得しました。
ブルゴーニュでは、条件が悪い畑でも言い訳せずに良質なワイン造りをするワイナリーを見て感銘を受け、その後、日本に似て条件が悪いながらも良いワインを作る南アフリカのステレンボッシュ大学大学院に留学。この大学ではコブス・ハンター教授の「伝統国も、新興国も、アプローチが違うだけで、ゴールは同じである」に心を動かされ、甲州ワインを育てる決意をしたといいます。ステレンボッシュ大学院にて生理学コースを終了後、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、アルゼンチンのワイナリーで研鑽を積み、2008年より、グレイスワイン栽培醸造責任者に就任しました。
日本固有品種「甲州」の魅力を世界へ
グレイスワインにとって非常に大切な日本固有のブドウ品種である「甲州」。古くはコーカサス地方からシルクロードを経て中国に渡り、奈良時代に日本に渡ってきたとされています。果実味と酸味のバランスが良く、山梨の気候風土に適したブドウ品種とされており、2010年にワインの国際的審査機関であるOIVに品種登録されて以降ヨーロッパへの輸出が可能となりました。
甲州は繊細さの中に深みを感じさせる白ワインが仕上がるとして、日本ではもちろん世界中で愛されており、その甲州のワインを世界に認知させた立役者として名を馳せるのが『グレイスワイン』です。
日本を代表するワイナリーへと成長
ロンドンで開催された世界最大級のワインコンクール「デキャンタ・ワールド・ワイン・アワード（DWWA）2014」では、フラッグシップ「キュヴェ三澤 明野甲州2013」が、日本初となる金賞および地域最高賞を獲得。2017年には「グレイス甲州 プライベートリザーブ2016」が同誌の表紙に掲載され、世界から注目されるようになりました。
また、甲州以外にも、2016年のDWWAでは「グレイス エクストラ・ブリュット・ブラン・ド・ブラン」がプラチナ賞、ベストアジア賞に輝き、グレイスワインは日本を代表するトップワイナリーとしての地位を不動のものとしています。
産地の特性や日本らしさを大切に紡ぐ
山梨県勝沼町に1923年に創業して依頼、愛されるワイナリー『グレイスワイン』。
展開する「グレイス」の名前の由来は、ギリシャ神話の三美神であるThree Graces。まだ甲州種がワイン用ブドウに属すると解析されていない時代から「高貴な香り」があるブドウとしてその魅力を最大限引き出すことに注力し、その優雅な香りと味わいを「グレイス」の名として表現されています。
GRACE WINE（中央葡萄酒株式会社）
山梨県甲州市勝沼町等々力173
TEL.0553-44-1230
https://www.grace-wine.com
