歯石除去やメインテナンス、カリエスの状態確認、バイオフィルム除去…目に負担がかかる業務の多い歯科衛生士。目の疲れによるストレスから解放されたい、目をシャキっとさせて午後もしっかり仕事に集中したい、という方はぜひ参考にしてください。
1.仕事の合間に1分でスッキリ!ツボ押しマッサージ。
疲れ目を放置すると「眼精疲労」となり、ツラい肩こりや頭痛を引き起こすケースも。そうなる前にマッサージで目の疲れをしっかりケアしましょう!
まずは1分以内に完了する、「晴明(せいめい)」「攅竹(さんちく)」「承泣(しょうきゅう)」の3つのツボ押しマッサージです。
神経や血管が密集するツボ周辺を刺激することで、血流の滞りが解消しコリが和らぐことが期待できます。指でそれぞれのツボを捉えたら、3秒かけてゆっくりと力を加え、3秒かけて力を緩めていきましょう。3つのツボは目のすぐ近くにあるため、眼球を傷つけないよう注意してください。
- ツボ押しの強さは強すぎないように
- 「気持ち良い」と感じる程度にする
- 眼球は押さない
①晴明(せいめい)
【晴明の見つけ方】
目頭と鼻の骨との間にあるくぼみ。目が疲れた時に親指と人差し指でつまみたくなるところ。
【こんな時におススメ!】
目の充血、目の痛み、視力低下
②攅竹(さんちく)
【攅竹の見つけ方】
眉頭の少し下の骨際のツボ。「晴明」から上に上がった辺りの小さなくぼみ。親指の腹で下から上に押し上げるように刺激すると良いです。
【こんな時におススメ!】
頭痛、目の腫れ、目の痛み、視力低下
③承泣(しょうきゅう)
【承泣の見つけ方】
真っ直ぐ前を見た時の瞳孔から真下に下がったところの骨際にある小さなくぼみ。中指か薬指で力を入れ過ぎずに下に向かって優しく押さえるようにプッシュします。
【こんな時におススメ!】
近視、白内障・緑内障、目の充血
2.メイクを崩したくないときに!ヘッド&ハンドほぐし。
続いては、化粧が落ちたり指に付いたりするのがイヤな方にオススメの、ツボ押しを含めたマッサージです。グッズも必要ないので、職場や外出先で気軽にできます。
①太陽(たいよう)
【太陽の見つけ方】
眉尻と目尻をつなぐ線の中央から外側にたどって行き、くぼんでいるところのツボ。左右同時に親指で外側に向かって刺激するのがおすすめです。
【こんな時におススメ!】
目の疲れ、頭痛・片頭痛、老眼
②和髎(わりょう)
【和髎の見つけ方】
もみあげの少し後ろ、耳の付け根のすぐ隣にあるくぼみ。触れると脈を感じる部分。
【こんな時におススメ!】
目の疲れ、かすみ、頭痛、目の奥の痛みの緩和
③角孫(かくそん)
【角孫の見つけ方】
耳を前に折り曲げたとき、耳の先端部分のすぐ上にあるくぼみ。押すと多少の痛みを感じる部分
【こんな時におススメ!】
偏頭痛、充血、めまいの緩和
④合谷(ごうこく)
【合谷の見つけ方】
親指と人差し指の間を閉じた時にできるシワの端で人差し指よりにあるところのツボ。人差し指に向かって親指で刺激するのがおススメです。
【こんな時におススメ!】
「合谷」は目の疲れ・頭痛・首や肩のコリなど頭や顔面の症状に効果のある万能のツボです。脳内ホルモンのエンドルフィンの分泌を促す効果から痛みの緩和にも作用します。
3. マッサージ以外で目の疲れをケアする方法。
目の疲れを楽にする方法はマッサージだけではありません。マッサージをするのが難しいときは、以下のケアを実践してみてください。
①目を閉じながら眼球を上下に動かす。(5往復)
②目を閉じながら眼球を左右に動かす。(5往復)
③目を閉じながらゆっくりしたスピードで眼球をぐるぐると回す。(右回り・左回りを3回ずつ)
4. 目薬やサプリメントで症状や状況に合ったケア。
症状や状況に合った目薬やサプリメントで疲れた目をケアしましょう。
①加齢による目の疲れ・かすみを集中ケアしたい
【選び方】目に栄養を補給して機能を高める効果が期待できる、「ビタミンA」「ビタミンB6」「ビタミンB12」「ビタミンE」「タウリン」「アミノ酸」などが配合された製品。
②目がかすむ・しょぼしょぼする
【選び方】ピントを調節する機能「毛様体筋」の働きをサポートし、視界のかすみを改善する「ネオスチグメンメチル硫酸塩」が配合された製品。
③ドライアイ・乾燥が気になる
【選び方】長時間のデスクワークやブルーライトの刺激によって乾燥した目に潤いを与え、保護する成分「コンドロイチン硫酸エステルナトリウム」「塩化ナトリウム」「塩化カリウム」が配合された製品。
④充血が気になる
【選び方】角膜の炎症を抑える成分「塩酸ナファゾリン」「塩酸テトラヒドロゾリン」が配合された製品。
5.癒されたいときはアイケア専門店へ行こう。
セルフケアだけではなかなか疲れが取れない、専門知識や技術を持つプロにじっくりと癒してもらいたい…。そんなときには、アイケア専門店に行くのもひとつの手です。
まとめ
眼精疲労の改善にはツボ押し・目の体操・マッサージなどと合わせて、肩や首のストレッチなどで全身のコリや緊張をゆるめる時間を取ることも大事です。
また神経の疲労回復には時間がかかることも多いので、疲れや痛みを我慢し過ぎずに適度に鍼治療をメンテナンスとして取り入れてみてはいかがでしょうか。